アレクサンドランという、1行12音節からなる
フランスの定型詩の説明をしながら、
西欧美はシンメトリー
それに対して日本の美はアシンメトリー
ということを先生がおっしゃった。
今まで注意したことなかったけど、
言われてみれば、確かにそうかもしれない。
詩の音節数が偶数か奇数か、から始まって、
書院造の違い棚とか建築様式もそう、
生け花とか盆栽とか、
日本庭園とフランス式といわれるヴェルサイユ宮殿の庭とを比べてみれば一目瞭然。
絵画の構図もそうだし、
音楽も、バッハなんかを想像すれば、やっぱり当てはまる気がする。
私は昔から対称に対する妙なこだわりが時々あって、
こういって伝わるかはわからないけど、
たとえば数字だと約数の多い36とかが好きだし、
図形だったら、立方体とか円とか球とかが好き。でも球を切る類の空間図形の問題は苦手でしたw
定型詩のシンメトリーが見事に解ける瞬間とかすごく快感。
でも、バランスのとれたアシンメトリー、計算された不均衡の美しさは圧倒的にインパクトがあると思う。
新しくなった山種美術館で見てきた速水御舟の構図は秀逸。
いろいろな挑戦的な画法もさることながら、アシンメトリックな構図は抜群に見事だった。

『翠苔緑芝』の一部。翠とか緑とかバランスが好き。この画は題材も色合いや質感もなんとなく和洋折衷みたいで不思議な感じ。

それに対してこういう純日本画的な作品もあったり。

そしてなんといっても、墨色の牡丹花。
今月は久しぶりに音楽会、展覧会、映画、シンポジウムと感覚を解放できて満たされました♪