ついに大統領選が終わり、フランスでも政権交代が実現しました。
まあ、新政権にどれだけ期待できるかは別として、
左派政権になって形式だけでも変化があったことは確か。
新内閣は公約通り男女同数。これって実はフランス史上初なんです。
相変わらず、女性に割り当てられる省庁ってだいたい決まってるんだけどね。
「王権的」といわれる権力の大きな地位についた唯一の女性は法務大臣になったChristiane Taubira氏。
しかもこのひとは仏領ギアナの出身の議員なのよね。
なにで知られているかというと自身の名前がついたトビラ法。(2001年5月10日)
これは大西洋の奴隷貿易とそれに伴う奴隷制を「人道に対する罪」として成文化した法律で、
この法律が可決された日を記念して5月10日は奴隷貿易、奴隷制とその廃止を記念する日と定められているのです。
でもやはりこうして成文化したり(それも「人道に対する罪」という新しい概念で)
記念日をつくったりするのは、記憶の政治というロビイングのひとつでもあるわけで、
奴隷制という非常に複雑なシステムを大西洋の交易に収斂させてしまったり、
システムそのものの解明よりも、その廃止が「人道的な正義」の行為として強調されたりすることで
見えにくくなっている問題があるのも事実。
ちなみにトビラ氏は政治活動を始めた当初は独立派として活動していたのだけど、
それが特に80年代のミッテラン政権以降、次第に立場を軟化させていった経緯のある人物。
彼女が「フランスの」法務大臣としてどのように「国家の正義を守る」のか
(フランス語で法務大臣は通称garde des Sceaux、つまり国璽の管理者とされる)
要注目です。
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