冬休み前の課題の山も、あと一息。
今週締め切りの課題は特にどれも興味あるので、やり甲斐があります。
というか、調べていくうちにどんどんハマっていきます。
どのくらい面白いかというと、思わず徹夜してしまったくらいw
そのうちの1つが『記憶の政治学』のためのレポートで、
「フランス軍隊の中の旧植民地兵」の記憶の政治について。
つまり、旧植民地がまだフランス領だった頃にいわゆる現地人部隊が宗主国のために闘った件について。
概要は『indigène―現地人部隊(仮)』という映画に詳しいんだけど、
旧植民地の独立後に、フランスはこれらの旧兵士たちに対し
「あなたたちはフランス人じゃないでしょ!」というわけで軍人恩給を凍結、
2001年に国務院が、この措置は人権に反するという判断を下すまで旧植民地兵は貧困に苦しんでいたのです。
ところが凍結していた恩給を支払うとなると数十億ユーロとかかるものだから、
今度は「そんな大量の資金を提供したら相手国の経済に多大な影響を与えかねない」
とかなんとか言って、「各国の生活水準に沿った支払い」という新たな対策を練りだす。
2006年に例の映画が公開されて初めて、
「ジャック、なんとかしなきゃ!」と夫人に言われたシラク大統領が重い腰をあげてようやく
「現在の国籍に関係なく同等の金額」の恩給が保証されることになったのです。
恩給凍結の話は知っていたものの、「生活水準に沿った支払い」っていうのは初めて知って、
衝撃でした。
それだけに、数値的な平等の実現を促した映画の力はすごい、という感じですが、
この映画2005年の暴動のあとに公開されただけあって、
移民系の住民に対して「あなたたちの祖先も『祖国』のために立派に闘ったのだから、あなたたちは歴としたフランス人であり、そのことに誇りを持ってよいのだ」
という側面が強調されすぎている節があるのです。
「現地人部隊」の中には「大好きなフランスのために」行ったのではなく、
家族に送るお金のためや、強制されて入隊した人も少なくなかったわけで。
「植民地支配の肯定的な役割」なんていう法律(その文面自体は削除されたものの他にも似たような内容がいっぱい。。。)が通ってしまうようでは、
地中海の両サイドに共通した記憶が築かれるまでには、まだまだ脱植民地化の道のりは長いなぁと思うわけです。
特にこの記憶は、アルジェリア戦争でFLNに対抗して闘ったアルジェリア人兵harkiに顕著なように、
独立までの一貫した反支配の歴史を築きたい旧植民地側が、これらの兵士をある種「売国奴」として認めない傾向にあったために一層複雑なので、その点でもJamel Debbouzeが断固とした態度で入隊するのを描いた映画には問題が残ってるような気がするのです。
残念ながらこの映画、日本では公開されてないのですが、
今年の私の誕生日に(!)日仏学院で試写会に行ったことを思い出しながら資料室通いしてました。
講演に来てた歴史家Benjamin Storaの記事を参照したりしつつ・・・
1ヶ月かけて準備した甲斐あって、木曜提出の課題を2日前に仕上げました!(別に早くないって言わないで)
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