朝、あたたかい飲み物を口にして、目が覚めていくのを感じるとき。
家に帰って腕時計をはずす小さな動き。
至福の瞬間っていろいろあるけど、
密かに私は本を買う瞬間が好きだ。
それが学術書であっても、小説であっても、
その小さな紙面から無限に広がる未知の世界を想像するとわくわくする。
そんなわけで、
ちょっとしたストレス解消に、あろうことか本を衝動買いしてしまった(笑)
しかも300ページ以上のけっこう分厚いやつ。
留学生活、何が問題って、どんなに頑張っても荷物が増えること、
本なんて大敵、そんなことは百も承知のはずなんだけど・・・
ていうかレジ横に普通の本が積んであるってどうなのって気もするけど、それはさておき。
買ったのはYasmina Khadraというアルジェリア作家の最新作"Equation africaine".
アルジェリアが続くけど、この人確か日本にも来てたことがあって、ずっと気になってたんだよね。
舞台は東アフリカ。ソマリア、ジブチ、スーダン。
東アフリカはぜんぜん知らない。
でもその地域を通して世界を見る登場人物たちそれぞれの視点、
それぞれが痛々しいほどナイーブなのに、
みごとに1つの世界を創りあげている、という感じ。
ソマリアの海賊
難民キャンプの人びと
人道支援に出かける資産家
アフリカに住み着いたフランス人民族学者
そしてはじめてアフリカの地を踏むドイツ人医者
どの視点も自分のなかにあって、それがちょっと居心地が悪い。
でもそれがすごく現実的なのだと思う。
失敗に生き残りの活力を吹き込むこと
後悔や悪いことは過去にゆだねること
文中に散りばめられた信念はとても力強い。
その強さは、ときに重くのしかかり、でも必ずどこかに希望を秘めている。
たとえば日々のルーティンのなかにも小さな至福があるのと同じかも。
この300ページのなかに広がっていたのは未知の世界ではなくて
ほかでもない私のよく知る世界だったのかもしれない。
でもよく知るルーティンに埋もれた小さな至福を思い出させてくれる一冊でした。
ほかにもアフガニスタン、イスラエル、イラクを舞台にした小説が代表三部作とされてるみたいなので
読んでみたいなと思ってるところ。最初の二冊は日本語にも訳されてるのでみなさんもぜひ☆
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