今週学校ではsemaine des arts(芸術週間)といって、
BDAという、学校の芸術活動を総括している学生組織が中心になって、
いろいろな催しが行われています。
その一環で私の入ってるオーケストラのコンサートもありました。
ただこの組織(も)計画性にいろいろと問題があって、
そもそもこの芸術週間自体1ヶ月くらい前にやる予定だったのがけっこう突然キャンセルされて今月になったりしていたのですが、
コンサートの数日前になって、コンサートマスターから衝撃のメールが周りました。
「大講堂がダブル・ブッキングされているらしい。なんでもMarcel Gauchet(社会科学高等研究院EHESSの院長をしている哲学者)が講演に来るらしく、当然シアンスポはクラシックコンサートを優先するわけないよね。ってことはコンサート会場がないってこと。ちなみにBDAはこの事実を昨日知ったばかりらしい。」
本当はコンサートは学校のメイン校舎にある、一番大きな講堂でできる予定だったのが、
こうして突然一方的に使えなくなったことを知らされたわけです。
オーケストラのメンバーはBDAと関係がすごく近いわけでもなければ、完全に独立した団体でもなく、
間を取り持つ数人のグループが存在するという微妙な立場。
だからBDAはオケの活動に熱心なわけではないし、
一方でオケのBDAの企画に対する不満も伝わらない。
でも、本番の数日前に会場をキャンセルされるなんて、失礼極まりない。
コンマスのメールに対して、仲介グループのメンバーでかつオケにも所属している一人が
「今BDAで代わりの部屋(別館の講堂かどこかの教室?)を探してるから、確定するまで報告は待とうと思っていたのだけど。まぁ、大事なのはコンサートすることで、場所じゃない。個人的にはトイレでも弾くよ!」と反応していたのだけど、
2通のメールを立て続けに読んで、
それは残念、では済まないだろう、と思った私。
「コンサートをすること自体に意味はあるかもしれない。でもコンサートは観客に聴いてもらうためのものだということは忘れちゃいけないと思う。大講堂以外のところでやれば当然観客は減るし(別館なんて特に)Marcel Gauchetの講演とかぶってるならなおさらシアンスポの学生は来なくなる。BDAのことは何も知らないからなぜこんな事態が発生したのかわからないけど、演奏する1人として、今回のことを大したことないとはとても言えない。そもそも私たちは大講堂の使用権を得ていたはずで、それを講演会に譲れというなら、せめてその代償となるようなことをBDAが用意するべきじゃないか(もちろん実現可能性の問題もあるし、オケ全体がどう思うかにもよるけれど、例えば別の日に大講堂を使えるようにするとか)私はこのあと1ヶ月でこのオケからいなくなるから、みんなよりこの演奏会に思い入れがあるのかもしれないけれど―」
というような旨のメールをメンバーに思い切って送信しました。
こんなこと、このオケじゃなかったらできなかっただろうと思うけれど、
1年もいなかった留学生の身で、とか、単なる1人の意見にすぎない、とかよりも
たった20人のオケでも私はその20分の1でも占めているんだから、
思ったこと言ってみてもいいなって思えたんですよね。
そしたら、みんなちゃんと反応してくれたのでした。
結局学校の近くの教会を借りることになって無事コンサートは終わったのだけど、
何よりオケのメンバーが口々に「あのメールはよかった!」とか「まったく言う通りだよ。」とか言ってくれて、校内ですれ違うときの挨拶も心なしか距離が縮まった気がしてそれが大きな成果だと思う。
特にオーケストラに関しては、来た頃かなり悩んだ(最初は他大学と一緒のもっと大きなオケに入っていて冬頃にシアンスポのオケに変えた)だけあって、手ごたえは大きかったのかも。
「またある(revenir=re+come)とは絶対に思ってはいけない。その代わりこの瞬間を経験できたことを喜ぶべきだ。」
と指揮者が言ってたのが妙に響きます。
2 件のコメント:
おー、その演奏きいてみたいな。
きっとそのメールのおかげでより団結力がましてすてきな演奏会になったんだろうね。お疲れ様でした。
以上、渉太でした。
>shota
私のメールに反応してくれた子の中で、1人今回の演奏会が最後っていう子が「私にとってもこの演奏会は大事!私には、次で挽回というわけには行かないから。」というようなことを書いてて、みんなゴタゴタでモチベーション下がってたのを持ち直せたんじゃないかと思う。やっぱりこういう組織って実力だけじゃなくて人間関係も大事だね。
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